仕事をしていれば、前提が分からなかったり、知識がそもそも無いことに出くわすことも多い。
その都度、学び直しをして何とか進んでいくものの、どうしても緊急を要して急ぎたい場合もあります。
自分でやるのが筋ですが、どうしても周りに助けてもらいたいことも。
そんな時に分かっている人がいう「簡単だよ」「すぐ出来るよ」を鵜呑みにしてはいけないっていうお話です。
ここが分かっていないと、本当に自分がダメ人間に感じてしまうのですが、一切そんなことはない。著者:osugi
分かっている人と分かっていない人には雲泥の差がある
新人であれば先輩・上司に色々聞いて仕事を覚えていき、それは先輩・上司も同じで、最初はなにもかも分からな中、頑張って仕事を身に着けてきた。
誰もがすぐにスムーズな仕事を最初からできたわけではありません。
常に学びを経験しながら進んでいきますが、仕事は「自分で何とかする」が基本だと、たぶん結構な人が教え込まれてきた、または気づかされてきたんじゃないかな?と。
最初は「なんでも聞いてね」と、先輩・上司に言われたとしても、実際には「時間がないから後にして」「自分でがんばってみて」と言われたり、そもそも忙しそうで聞ける雰囲気ではない。
極めつけは入社したばかりだと、お互いの関係値も出来ていない状態なので、話しかけずらい・聞きずらい状況です。
そしていざ聞けたとしても「簡単だよ」「すぐできるよ」発言をもらってしまう。
この発言をもらった時、多くの方が「そうなのかな?やってみよう」「そう言うならできるかも」と思い、相手の時間を奪うことにも気が引けて始めてみるものの、実際には難しくて途中で止まったり挫折してしまったケースもあると思います。
たとえばトラブルが起きてて、すぐに解決したい場合は尚更、焦ってテンパってしまう始末。
分かっている人から言われる「簡単」「できる」ほど、当てにならないものはないといつも思っています。(自分自身が逆にやっていないか不安にもなる)
分かっている人と分からない人の差とは
分かっている人と分かっていない人では、言葉通り違いがあると分かりますが、一体何が違うのか。
分かっている人 →前提の知識・経験がある
分かっていない人→前提の知識も経験もない
身近でこの状況を感じるシーンで言えば、知っている道順を通るのと、初めて通る道では、体感時間に大きな差があること。
知っているからこそ、それが簡単だと分かり、対応したことあるからこそ思考がゴールへすぐたどり着ける。
感覚?体験?記憶?の違いで大きく体感値が違うからこそ、分かっている人の発言と、分かっていない人のイメージが大きくずれてしまうんです。
分かっている人は分かっていない人の気持ちが分からない
やり方を教えたり、アドバイスすれば簡単に解決できると思っている分かっている側の人は、すでに身に着けた知識があるからこそ「できる」と思えます。
しかし、そもそも分かっていない人は、真っ暗闇を手探りで進んでいく状況であり、不安や恐怖を感じながらのため、分かっている人からの発言を無責任、または冷たいと思ってしまいがち。
もう分かってしまっているからこそ、分からない時に感じた気持ちを思い出せないため、配慮ある言葉もなかなか出てきません。
上司部下の関係があれば、分かっている側と分かっていない側が必然的に作られるので、結構な勢いで信頼関係を壊しているシーンが多いと推測しています。
分からない人への「簡単」「すぐ」は禁句
何でも一から十まで心底丁寧に伝えるのは時間もかかるので、伝える側としては本人で頑張って解決してほしいと願っている。
本心ではそう思っていても、お互いの関係性があるため簡単に突き放すことはできないからこそ、相手が自主的に進んでくれるよう「簡単だよ」「すぐできるよ」といった言葉になって出てきてしまうのかもしれません。
しかしながら、これらの言葉は結局分からない側にとっては、もらいたくない言葉。
信じてやってみたものの、時間もかかり、大変な状況だと、相手を恨む気持ちしか出てこない。
一つ一つ学びながら成長を促すには、本人にやってもらうのが一番ですが、最初に言われた言葉のイメージと実際がかけ離れると、信頼関係も壊れてしまいます。
分かっている側から分かっていない側には「簡単」「すぐ」は禁句がいいと思っています。