「あの人、今月で辞めちゃうんだって。」
誰かに教えてもらうこともあれば、社内からの通達によって初めて知る場合もありますよね。
会社に入っていれば、あなたも必ず、誰かが退職していくのを見送った経験があると思います。
自分の会社だけにいるとあまり分からないのですが、退職には時期があって、みんな同時期に辞めることが多い。
そしてあなたが今の会社を辞めたいと思っているなら、自分の市場価値が最高値になったタイミングがいいと思うので、ミイダスを使った価値診断をしておくのもオススメ。
あなたも、自分が退職する時になって慌てないように、予め辞めやすい時期を確認いただくのもおすすめです。著者:osugi
退職が多い月とは
退職は突発的に起こっていると思われがちですが、実は昔からある一定の周期で多いことが分かっています。
まずは下記のグラフを見てください。
これは、Googleトレンドで過去5年間の「退職」キーワードがGoogle上で、いつ・どのくらい検索されたかのグラフ。
時期を見ると、定期的に件数が跳ね上がっている時期がありますよね。
「退職」キーワードは毎回、実は3月にもっとも検索されているんです。
なぜ3月に「退職」がよく検索されているのか
3月に退職キーワードがよく検索されている理由としては簡単で、節目での退職が多いから。
企業の決算(1年間のスケジュール)の多くは、3月末で一旦〆て、4月から新しい期として迎えることが多いです。
そのため、3月の退職をよきタイミングとして考えている方が多いのと、3月で辞める人が多いからこそ社内に残される人たちも同じく、3月前後によく退職キーワードを検索するようになっている。
もっとも退職が多い時期は、辞める側も辞められる側も、退職に対する意識が向きやすくなるタイミングだと覚えておくと分かりやすいですよね。
退職が少ない時期
退職が多い時期は3月となりますが、その逆で退職が少ない時期はいつなのか。
7月と12月前後がもっとも退職キーワードの検索回数が減っていますが、この時期に何があるかと言えば、あなたやみんなが嬉しいボーナスの時期。
たとえば会社によっては、ボーナス時期の前に退職宣言を受けると、ボーナスを減らしてくる場合もあるため、きちんと受け取れるように退職するのを検討しずらい。(むしろ躊躇する)
もらえるものはもらってから辞めたい、が一般的な考え方だと思うので、7月と12月の退職検索がもっとも減っている。
退職時期より前に転職活動は始まっている
退職の多い時期は3月となりますが、実際に辞めていく方々は、3月に転職活動をするのではなく、もっと前から。
2〜3ヶ月前からすでに活動を始めています。
今は人手不足などで、どの企業さんも人が足らずに困っているため、採用活動も活発化。
しかしながら、誰でもいいわけではなく、自社にとってふさわしい人を吟味して入社してもらいたいと思っているため、人手不足だったとしても簡単には入社させてくれません。
そのため、面接を受けては断られ、何社にも声をかけて自分を売り込んでいく時間が必要なので、せめて2〜3ヶ月が必要です。
なぜ2〜3ヶ月前から転職活動を始める人が多いのか
まずは下記データをご確認ください。
これは、さきほどの退職キーワードに対して、転職キーワードも同じ時期で検索した回数を重ね合わせたGoogleトレンド。(注意:一定期間減っているのはコロナの時期)
見てみると、こんな傾向があります。
パターン①
7月・12月の2〜3ヶ月前に「転職」キーワードが高くなって、だんだん7月・12月にかけて減っていく
パターン②
3月の2~3ヶ月前に「転職」キーワードが高くなって、3月に「退職」キーワードが増える
面白いことに、ボーナス時期の2〜3ヶ月前に転職活動を始めた方は、ボーナス時期が近づくに連れて活動が鈍っていく。(やっぱりボーナスがほしい…)
しかし、3月の場合はそのまま「転職」キーワードの検索回数は高い件数を維持しているため、そのまま3月退職が多くなっています。
みんなもボーナス時期で転職活動が鈍るってことですね。
もっとも都合のいい退職時期とは
あなたがもし退職を考えて、実際に転職活動を始めるなら、下記が退職までの黄金式かもしれません。
3月退職を照準に合わせて1月2月でいっきに転職活動を終わらせる。
ただ、すでに3月退職が多い傾向は、ずっと続いているため、他の人との競争も激しくなることが予想されます。
入りたくても、別の誰かがそのポジションで採用されてしまえば、あなたは入れない。
ボーナスをもらって辞めたい場合は3月
ボーナスをもらわなくてもいい場合は7月12月
どちらを優先するかによって、退職タイミングが変わってきます。
結局はタイミング
ボーナスはもらいたい、入りたい会社があった、いますぐ会社を辞めたい。
みんなそれぞれ状況と退職目的が違うため、結局はいつ退職するかはあなたのタイミング。
場合によっては、会社に迷惑をかけたくなくて、会社が希望する時期に「退職」することもありますが、正直そんな会社都合を待っていられない。
辞めたいタイミングで辞めていく、結果としてその時期が3月に多いという話になります。
あなたも、できれば有利な時期に転職活動をしたいと思うかもしれませんが、希望した時期に確実な転職ができるかは分かりません。
チャンスをものにするためには、いけるときにいく。辞められる時に辞める。
周りに流されず、あなたのタイミングで退職するのがおすすめです。