「私ってミスが多いのかな…?」
よく間違えたり、言われたことを忘れたりして、先輩や上司から怒られる…嫌味を言われる…そんな状態だと会社にも行きづらい状況にもなりますよね。
ミスが多いと、あなた自身を責めてしまいがちですが、今までの意識・行動を少し変えれば改善できる場合もあります。
ミスが多い原因を理解して、ちょっとした改善で怒られずに済むようになるための情報をまとめてみました。著者:osugi
- ミスが多い人の特徴
- 1. 理解しないまま作業だけを進める
- 2. 困ったときに相談できる人がいない
- 3. 仕事の難易度が本人に合っていない
- 4. 自分事ではなく他人事の仕事になっている
- 5. 業務の影響範囲を理解していない
- 6. 優先順位を間違えている
- 7. 日々の業務量で手一杯で時間がなく思考も固まっている
- 8. 前提の知識が無さすぎる
- 9. 普段からプレッシャー・ストレスが多い職場になっている
- 10. 一つのやり方に固執している
- ミスの多さは本人の性格とは連動しない
1.理解しないまま作業だけを進める
問題点:経緯や目的が分からないため結果がブレる
仕事でミスをしてしまう方の特徴に、指示や依頼に対して、素直にそのまま作業だけを行うタイプが該当しています。
言われた仕事を、きちんと始めて、そして終わらせることは大事なのですが、ここにミスを発生させてしまうポイントが。
ミスの発生フロー
STEP1:言われたことを実行しようとする
STEP2:作業内容だけしか理解していないため臨機応変に対応できない
STEP3:結果として求められていた内容からズレていく
STEP4:依頼側から「ミス」であると指摘される
STEP5:きちんと対応したのに怒られることでモチベーションが下がる
まじめな方や、黙々と作業に取り組める人ほど、この罠に陥りやすい。
原因:相手の期待を読み違えている
いきなり作業から入っていく方に足りない視点は、依頼側が何を求めているのか。
多くの方が「これして」「あれして」と依頼を渡された時、その作業を行ったことで何を得たいのか必ず目的ありきで依頼を出してきます。(意味のない仕事は渡してこない)
× 作業内容だけしか理解していないので依頼側が求めた結果とズレてくる
〇 求める結果を理解したうえで作業が進むので結果がズレない
このように、誰が、何を、どうして求めているのか、背景や目的の理解を行うことで、依頼側がほしいと思っていた結果へ最短でたどり着ける。
作業内容を言われて、たとえば納期やなぜ実行するかも聞かずに進めると、求められていた結果とズレが生じるため、ミスとして扱われやすくなるのです。
解決策
まずは、下記3つのポイントを忘れずに確認してみましょう。
背景:この作業を行うキッカケ
目的:この作業を行うことで何がしたいのか
納期:いつまでに対応すればいいのか
これらを確認すれば、実行する作業の前後関係が分かり、ただ単に作業をするよりも、目的意識をハッキリさせた状態で、依頼主側と同じ目標に向かって進めます。
ミスとなりやすいのが、依頼側と受託側の方向性のズレによるものなので、ここを合わせてから進めて頂くのがオススメです。
2.困ったときに相談できる人がいない
問題点:人間関係が構築できていない、頼れない性格
仕事の多くは、一人でやっているようで、実は複数人が連携しながら、連動しながら進んでいきます。
たった一人では、対応できる範囲にも限りがあるため、必然的に協力体制が必要になってくる。
しかし、こんな状況の場合は、ミスが続いてしまっている場合も。
① 頼れる人がいなくて相談ができない
② 上司に相談したくても相談できない関係性
③ 誰かを頼ることが苦手て全部ひとりで背負い込む
自分1人では解決できないことも、周りに知見をもった人や、アドバイスをくれる人へ相談すると、パッと解決する場合もあるのですが、信頼関係が組織内に作れていないとそれもできない。
結果として、誰にも頼れず無理に進めてしまい、ミス・トラブルに繋がることもあります。
原因:ミスに厳しい職場はミスを増やす
周りに頼れず、人間関係・信頼関係が構築できない職場によくある現象が、相談できない問題。
たとえば、ミスに厳しくていつも周りで誰かが怒られていたり、厳罰・点数制によってちょっとのミスでも許してもらえない雰囲気があると、組織内で協力体制が育まれない。
頼れる人がおらず時間がかかってミスが発生する、そして怒られる、相談できない雰囲気が作られる、さらにミスを発生させる。
ミスがミスを呼び込んでいる状態にもなっています。
解決策
あなた自身のせいではなく、職場の悪影響によってミスが発生するパターンですが、いきなり同僚・チームメンバーの誰かと仲良くなっていくのは難しいかもしれません。
そのため、まずはたった一人でもいいので職場内で相談できる人を増やしていく。
今の誰も相談できない状態は、ストレスもかかりますし、毎日何かに追われてプレッシャーも感じているはず。
職場に気心知れる人を作ることが、相談できないことで発生するミスを無くすための解決方法の一つとなります。
3.仕事の難易度が本人に合っていない
問題点:1人では受けきれない業務レベルを任されている(または指示側の采配ミス)
仕事の割り振りは、上司かリーダー的な存在の誰かによって行われていると思います。
当然、その内訳として高い成果を求められる高難度の仕事もあれば、少し時間はかかるものの低難度で誰でもできる仕事もある。
もしあなたのミスが続いているなら、今の能力・経験では到底難しい内容の仕事が回されている可能性があります。
もちろん、モチベーションが高くて、そんな難しい状況をも楽しめる精神状態であればいいですがそうではない場合、ただただ「つらい」「イヤイヤ」な仕事になっていて、ミスが起きているかもしれません。
原因:難易度の合わない仕事は辛いだけ
辛いだけの仕事だと、どうしても「捌く」「こなす」「効率化する」など手間をかけず、自分が直接実行しなくても済むような仕事の仕方になる。
他にも、イヤだイヤだと思うからこそ、すぐに手を付けずに後回しになって、結局は周りから対応を追われてしまう。
どれもミスを発生させる原因となりやすいもの。
高難度の仕事は得られることも多いですが、本人が求めていないレベルではなかった場合、やらされ仕事となって結果が出なくなります。
解決策
仕事の状況によりけりですが、合わないレベル感だと思った仕事は、そのまま簡単に引き受けることはせず、慎重になった方がいい。
あなたの中で考えれば難しいことも、上司や周りから考えればあなたの能力で十分に可能だと判断されたからこそ、その仕事が回ってきている可能性もありますが、それならばどのような方法で進めれば成果が出やすいのか最初からきちんと確認してから引き受ける。
成果を出す方法が分からない状態であれば、今後の試行錯誤が必要になってくるため、その点を考慮した評価を求めること。
高難度であれば当然、結果を出すことが難しくなるため、結果だけで見られないように事前の交渉が必要です。
結果に焦って無理をする、急いでしまうことで発生するミスを防ぐには、ある程度あなた自身の中で心の余裕がなければ難しいため、様々な状況に対応できる状態を作ってから引き受けるのがオススメです。
4.自分事ではなく他人事の仕事になっている
問題点:「やりたいこと」ではなく「やらないといけないこと」になっている
会社に入ったら、自分がしたい仕事だけをやらせてもらえるなんて、夢のまた夢。
多くは会社が求める仕事の中に、自分がしたいことを見つけたり、直接やりたいことではないけど方向性が同じ・似ている仕事をもらいながら行っていきます。
そのために、やりたい仕事ができそうな会社を受けて入社している。そもそもやりたくない仕事をしている会社には入りません。
原因:会社都合の仕事ばかりを対応していると他人事になってくる
最初は、やりたい仕事がある・自分にもできそうな仕事がある・興味ある仕事がある会社に入っていきますが、そのうち会社都合の仕事ばかりになっていくと、どんどん他人事の仕事になっていきます。
たとえば、釣りが趣味の方は魚を釣るために遠くの池彫りまで足を運ぶのも苦ではありませんが、釣りが嫌いな人を遠くの場所まで行ってもらうのは骨が折れます。
これと同じように、自分事になる仕事ではなく、他人事の仕事では力を発揮できず、結果的にミスに繋がってくる場合も。
解決策
会社内のすべての仕事において、自分事になる業務があるかと言えば、それを探すのは非常に難しい。
やりたいことも、やりたくないことも、どちらとも遭遇していきます。
もし、やりたくない仕事を割り振られた際は、ミスの原因となる他人事がすでに含まれる状態となるので、ミスを多く引き出してしまいますが、やりたくない仕事でも、学べることや経験となることを見つけて、自分事で少しでも考えられる状態にしていく。
他人事から自分事に発想が変えられるポイントを少しでも多く見つけて、ミスを減らしていきましょう。
5.業務の影響範囲を理解していない
問題点:自分の業務範囲しか認識できていない
上司や先輩から任された仕事を対応して、完了したら提出するシーンも多いですが、仕事が渡されると自分だけの仕事だと思ってしまいやすい。
しかし、本当は自分の仕事はほんの一部のことだけで、自分のところに届くまでも誰かが対応してくれていたり、対応した仕事のあとに別の誰かがさらに入って何か対応してくれる場合もある。
仕事の多くは、一人で行うものではなく、ある一定の流れの中で複数人が関わるものがほとんどです。
そこを理解せずに、ただ自分の作業だけを行えば済むと考えている方は、ミスが増えていきます。
原因:業務範囲の認識違いがミスを発生させる
もし、あなただけの仕事だと思って、ゆっくりと対応していた場合、別の誰かがそれをずっと待っている状態で何も仕事が進まず苦労している場合もあります。
よくあるのが、上司が部下からの回答をすぐに出さずに、部下が回答待ち状態となって仕事が進まず、上司からの回答が入ってきて急いで対応する。(これもミスが発生する原因)
自分の仕事は、必ず次の誰かに渡っていくため、範囲を「自分限定」にしかとらえられていないと、自分のミスはもちろん、相手の仕事にもミスを引き起こさせる原因を作ってしまいます。
解決策
1人で対応しているのではなく、誰かと連携していることを前提に考えれば、業務範囲の理解が進むため、自分のミスも、次の人のミスも失くしていけます。
分かりずらかったら業務フローやタイミングを書き出してみて、誰が・いつ・何を・どんな形で求めているのか考えるだけでも、あなたの仕事の質が上がっていき、ミスも減らせます。
6.優先順位を間違えている
問題点:自分が楽になる仕事の手順で進めていない
仕事の優先順位付けに失敗している人は、ミスを起こしやすいです。
優先順位が壊れている原因として、
- 指示系統が壊れている
- 先を見越せていない
よくあるのが、上司から受けた仕事をしていたら、上司の上司から直接仕事を頼まれてしまって、役職の高い方からの仕事を優先してしまった。
本来であれば、直属の上司から受けた仕事の方が、急いで必要だったのに、指示系統の乱れによって優先順位がくるってしまったケース。
また、仕事を受ける側が、何をいつまでに行えばいいのか理解していないことでミスを発生させている場合も。
原因:先に終わらせる優先度が決まっていない
先ほど、例として指示系統の乱れによる優先順位を説明しましたが、こんなこともあります。
状況:上司の返答がいつも遅い
対応:返答が遅いから先に質問を入れておく
結果:いつも通り回答は遅いけど返答を期日までにもらえた
もし、返答が遅い上司に対してギリギリに質問をしては、回答が遅いのであなたのタイミングに合わなくなって、結果的にミスを引き起こす原因にもなる。
先を見越して、何を早めに対応しておくかで、その後の仕事の流れが大きく変わってきます。
解決策
優先順位を間違えないためには、指示系統の乱れを無くして、先を見越した業務の仕方がオススメです。
もっと簡単に言えば、指示を受ける人を固定し、何か待つ必要のある仕事は先に対応しておく。
この意識だけでも、優先順位の間違えを無くして、ミス発生を予防できます。
7.日々の業務量で手一杯で時間がなく思考も固まっている
問題点:業務の割り振りが間違えている、目の前しか見れていない
いつも仕事量が多すぎて、気持ちにも作業時間にも余裕がない場合、時間的な余裕がない焦りによって、不要なミスを連発してしまうことも。
気持ちに余裕がないって、ものすごく人間の注意を散漫にし、いつもはしないようなミスも引き起こしてしまいます。
量が積み重なっていくと、真っ暗闇を進んでいるような、出口のないような状態にもなり、精神を蝕んでいく。
ミスを発生させる原因が続々と作り出されてしまって、ミスが止まらない。
原因:仕事量が多いと感じる原因がある
あなた自身が、自分の仕事量が多いなと感じている場合、そこには原因がいくつかあります。
- 会社がそもそも無理をさせている
- 仕事のやり方に無駄が多い
- 合っていない仕事をさせられている
スイスイと片付けられる仕事もあれば、一つ一つは簡単なのに量によって時間がかかる仕事もある。
解決策
仕事が多いと思っているのであれば、あなたの状況に合わない仕事が渡されている可能性は高いので、量・難易度の見直しを上司に相談することが大事です。
今のままでは、ムダに時間ばかりを使う仕事になって、いつ何時ミスが発生してもおかしくない状態に。
8.前提の知識が無さすぎる
問題点:教育やインプット時間がない、現場任せの業務になっている
仕事進めるうえで大事な要素として、対応したい業務に対するスキル・知識が求められる。
しかし、前提として持っておきたいそれらの情報がない状態で、業務へ取り組まなければいけない場合は、対応スピードも遅くなって、問題などにも気づきにくいためミスの発生にも繋がります。
会社内で教育制度がしっかりしてあったり、マニュアル化・知識の共有文化があれば話は別ですが、多くの会社でそのような体制をきちんと作れているのは少ない。
結果として、出たとこ勝負となって、その都度対応しながら学んでいくスタイルが多いと、ミスも必然的に多くなります。
原因:知識がないのは会社のせい
前提のスキル・知識がない状態で、業務に当たらないといけない場合は、それなりのエネルギーが必要です。
- 知らないことを学ぶエネルギー
- 興味関心がないことを学ぶエネルギー
- 学ぶことを継続するエネルギー
他にもありますが、好きで新しいスキル・知識を取得できる状態であればいいものの、あまり興味が無かったり他人事のやりたくない仕事であれば、学ぼうと思ってもなかなか身につきません。
そこへ無理して学ぼうとしても身に着かないのに、仕事は待ってくれないので焦っていく。
負のループが続いてミスが発生しやすくなります。
本人の意向に沿わない仕事をさせているからこそでもあるので、会社の責任にも発展します。
解決策
会社の教育制度の充実はもちろん進めたいですが、そう簡単には進めません。
それをあなた自身が提言したとしても、今までなかったものを作り込んでいくのはエネルギーも時間も使います。
そのため、今すぐ出来ることとしては、自分が今行っている業務は、本当に自分に合っているのか考えること。
もし合っていないのであれば、変えてもらったり、それが難しいようであれば上司と話し合って何を目指したいのか、どんな仕事をしたいのかハッキリと伝えることから始めるのがオススメです。
9.普段からプレッシャー・ストレスが多い職場になっている
問題点:心理的安全性がないため過度な緊張がミスを呼び込んでいる
あなたの職場…普段からプレッシャーをかけたれたり、ストレスを感じることの多い職場ではありませんか?
パワハラ上司がいる、モンスター従業員がいる、社長が気分屋で振り回してくる、仕事が多すぎるブラック体制など、仕事を進めるのに支障がある状態。
もし、そのような場合は、心理的な安全性がないため、常に何かにおびえたり、頼れる人もおらず孤独を感じて、精神的な辛さしか感じない仕事場になっています。
原因:心理的安全性がないと仕事のミスが続く
心地よいプレッシャーは人を成長させる要素でもありますが、過度なプレッシャーは相手を心理的に追い込んでしまうため、時間がムダにかかってしまったり、一つ一つの仕事が丁寧にできなくなるため、ミスが続いていきます。
ミスが続くと、その件で怒られたりガミガミ言われたりするため、どんどん周りとも心理的な距離が離れてしまって、孤独に陥っていく。
ネガティブなことばかりを考えるようになって、人間関係もうまく作れず仕事にも大きな影響を与えてしまいます。
解決策
プレッシャーやストレスが多い職場は、周りも同じような人種が集まり、性格にもなっていきます。
従業員を曇りない目で見てくれる場所にはなりずらいので、転社・転職を検討に進めて頂くのもオススメです。
10.一つのやり方に固執している
問題点:柔軟性がないため臨機応変な動きができない
ある一定の作業フローがあり、毎回同じ業務であればいいのですが、今の世の中変化がすごく大きいので、昨日の当たり前が今日の当たり前ではない場合もあります。
常に変化へ対応していくには、柔軟な発想と行動によって、時代に合わせていくことも求められていますが、一つのやり方やいつものやり方に固執してしまって、先へ進めていない方も。
いつも通りの仕事であればミスを起こしずらいですが、急に変化が訪れたときは対応できず何もできない、または大きなミスに繋がってしまう。
状況に応じて、思考・行動を変えられない人は、ミスを起こしやすい人になります。
原因:変化できない人はミスを起こす
変化に対応できない人は、ある意味で思考が停止している状態であり、決めつけが多い。
「これはこういった意味のはずだ」「いつもこれだったから、これをすれば間違いない。」と、業務をする上で今までの経験は重要な判断要素の一つであるものの、少し状況が変わればその判断が合わないことも多いです。
考えることを放棄してしまうと、全ての事象を今までの経験と無理やり紐づけて自分が納得する回答にしてしまう。
解決策
アンラーニングと呼ばれる、今までの価値観・思考・経験などを絶対とはせず、新たな知識を取り入れて学び直しをすることを、常に意識していくのが大切です。
誰もがみんな、自分の当たり前を持っており、そこから抜け出せないために変化へ対応できないことも多い。
ミスを連発する方は、昔の知識で現代を生きていることも原因の可能性があるため、アンラーニングを進めていくのがオススメです。
ミスの多さは本人の性格とは連動しない
よく、ミスをする人に対して「やる気がないからだ」「注意力散漫だからだ」と、その人の性格などを引き合いに出してミスを責める方がいます。
たしかにやる気なども関係はしてきますが、業務ミスの全てを本人のせいにするのは違う。
そもそも、多種多様な人材の中から、さまざまな人を雇い入れているため、みんな違ってあたり前。
誰が入っても、ある一定の業務レベルをこなして成果を出していくには、事前に評価制度を整えたり業務フローを作ったりと、内部の仕組化がすごく重要だと思っています。
誰であっても、仕事の仕組みや制度を活用して、本来の力を発揮させてハイパフォーマンスが出るような状態作りを会社がしないといけない。
出来ていないのであれば、会社の怠慢や現場任せの放任主義のために起きているミスだと考える必要性があると思います。