「はやくやってよ!」
「そんなの私に聞かないかないで!調べればわかるでしょ?」
「そんなこともできないんですか?」
高圧的な言動・態度をとる人は、どの会社にも存在します。
相手は自分の感情のままに動いているので気持ちいいかもしれませんが、それを受ける側のあなたはたまったものではないですよね。
なぜ高圧的で相手を思いやれないのか、その心理を読み解き、きちんと対処できる方法を学ぶことで、日常的に感じるストレスを無くしていきましょう。
今まで普通だったのに、突然態度が豹変する人も中にはいるので、予防策や対処法を知っておくだけでも心が楽になります。著者:osugi
- 目次
- 高圧的な人って、一体どんな人?
- 高圧的な言動・態度をとる人は無慈悲な暴力になっているのに気づいてない
- 実は高圧的な言動・態度をとるのには理由がある
- どうすれば高圧的な言動・態度をとる人を対処できるのか
- 高圧的な人と関わりたくない方へ
高圧的な人って、一体どんな人?
世の中で出会いたくない人のランキングトップ5に入るのは、高圧的な人ですよね。
仕事でもプライベートでも、そういった人が身近にいると、ストレスを感じる日々となり平穏が作れない。
ただ「高圧的な人」の解釈も人それぞれなので、このページで説明する高圧的な人とは、一体どんな人のことを指すのか特徴を事前に解説しておこうと思います。
高圧的な人の特徴
完璧主義
何事も完璧を目指して、少しの妥協も許せない。お客様のために、自分のために、そして会社のために、精一杯頑張っているものの、その完璧主義のおかげで周りが見えていない。結果としてうまく事が運ばなくなり、ストレスが増えて高圧的な態度に出やすくなる。
自分の正しさに固執する
自分の間違いを認めず、他人の間違いを非難してばかり。一般論、または自分の意見・考え・経験が一番正しいと思うばかり、周りの意見を何も聞き入れない。根底に「自分は正しい、間違っていない」という考えがあるため、たとえ間違っていても途中で切り替えもできず、間違えていることを認められないので無理やり突き進もうとする。
正論が大好き
正しいと思われる意見が大好き。それが自分の意見であればいいですが、一般論としての正論ばかりを振りかざす人は思考停止な状態です。間違ったことが言えないからこそ正論に頼りますが、時として正論は感情を無視するためチームの輪を乱しやすい。
自分は傷つかない位置にいようとする
誰だって怖いことはしたくありませんし、難しいことだって避けたくなります。怖いからこそ、自分は直接手を下さず、部下や周りにやらせようとする。自分が常に安全圏にいられる状態を死守しようと、周りに攻撃的な態度をとります。
思った通りに進まないと癇癪を起す
子供のように、思った通りに進まないと、すぐ拗ねたり当たり散らしたりする。感情をコントロールできず、うまく進まないことを他人のせいにばかりしている人もいます。我慢ができずに、すぐに表に出してしまう人でもあります。
理不尽な目にあったことがない(またはその逆)
当人が今までの人生の中で理不尽な目にあっていないと、その辛さが分からず、知らない間に理不尽を実行している場合もあります。相手の気持ちや、その時の辛さが分かっておらず、相手を配慮できる心も育ってない。その逆で、理不尽な目にあいすぎてきた人も、そうならないために先に相手を理不尽な目にあわせて自分を守っている可能性も。
常に誰かを従わせてきた人生を送ってきた
どこへ行っても、役職をもたされたり、祭り上げられたり、そのような経験しかないので、自分は「人の上に立つ存在だ」と信じて疑ってない人。上にいることが当たり前だと思ってしまい、下の人の気持ちを考えられなくなっている。このような場合は、命令できて当たり前、相手は命令を聞いて当たり前と感じ、横柄な態度になりやすい。
失敗を極端に恐れる
ミスするのも、間違えるのも、極端に恐れて自分では何もできなくなり、逆に相手に責任を負わせようとする人も攻撃的になりやすい。自分の非を認めたくない場合も同じですが、失敗を極端に恐れている。不安だからこそ、その不安をなくすために、無理やり相手を動かそうとします。
見栄っ張り
常に自分自身が称賛されていないと気がすまない、または注目を浴びてないと不安になる人は、自分の思った通りに進めようとして周りの意見を全てシャットアウトします。また、自分が下に見られることを恐れているため、「仕事ができるやつだ」「あの人はカッコいい・かわいい」と思われる態度を取り続け、行動と実際に乖離が起こるようになってトラブルにも。どんどんミスも続くため、見栄っ張りだからこそ、自分にその非が向かないように相手になすりつけてきます。
高圧的な言動・態度がとられがちなシーン
知識量に大きな差がある状態
誰でもできることならいいですが、専門領域であれば知識量の差が、そのまま上下関係を作ってしまう場合も。たとえば、先輩と新人では、あきらかに先輩の方がスキル・知識もあるため、年が一緒だったとしても上下関係を無意識に感じてしまいますよね。知識の差は、立場を認識させるため、上位存在だと相手が感じた時点で、自分の方が優れていると思うので高圧的な態度に出やすくなる。
依頼側と受ける側
依頼を出す側(指示を出す側)と、それを受ける側でも、立場の違いを無意識に感じてしまう。常に依頼を出す側だと、依頼ができて当然、相手はやってくれて当然だと勘違いしてしまい、それが悪い方へ発展して「何をいっても、やってもいい」と思ってしまうと、高圧的な態度へ変化。
立場(役職)に大きな開きがある
仕事に付けば、大抵は役職者が存在します。リーダー・課長・部長…と、社内における役職ステータスは思った以上に強力で、それだけで自分の方が偉いと感じてしまいやすい。役職は権力ではなく権限であるのに、間違えて認識した人は偉さを振りまいてきます。
切羽詰まっている
仕事をたくさん抱えてしまったり、不安を溜めこんでしまい、心に余裕がない人は、相手を気づかえないので、自分の不安解消を第一にするため高圧的な言動・態度になりやすい。少し冷静に考えれば「そんな言葉で言わないよね」と思うものも、余裕のなさから冷たい、または無理やり相手を従わせようと、動かそうとして攻撃的になる。
高圧的人の口癖
- 早くやって!
- できるよね(有無を言わさない)
- こんなのも分からないの?
- はぁ~(目の前で思いっきりため息)
- おまえ呼び
- だからいったじゃん(自分は正しいと印象付けてる)
出せばきりがないのですが、あなた自身が今まで「嫌だな」と感じた言葉、それらが全て該当していると思えば判別も楽になるかと思います。
特徴的なのは、そのほとんどが命令形であり、上から下を見下ろしながら発言していること。
必ず高圧的な人の方が心理的・立場的・環境的に上になって発せられています。
高圧的な言動・態度をとる人は無慈悲な暴力になっているのに気づいてない
誰だって怒るのは嫌だし、怒られるのも嫌ですよね。
しかし世の中には、自分の感情のまま発言し、そして感情をそのまま態度として表す人がいます。
あなたもまさに今、そんな仕打ちを受けている1人ではありませんか?
怒られたり貶されると、だんだんと自分だけが悪いと感じてしまったり、萎縮してしまって何も言えなくなってしまう。
特に仕事であれば、皆で協力しながら進めることが基本なのに、高圧的な人が1人でもいることによって、健全な関係性は作れず、ストレスを感じるだけの職場に。
言葉と態度、この二つで怒りを表に出し、自分本位で相手を敬えない人は、あなたに対して暴力をふるっているのと同じなのに、その事実に気づいていません。
高圧的な言動・態度が取れる人だからそういった言動・態度ができる
こんな話を聞いたことはありませんか?
「怒れる人は、怒れる立場だからこそ怒れる」
結構この言葉、的を得ている言葉で、高圧的な態度がとれる役職・社歴などがあるからこそ、そういった言動・態度がとれる。
たとえば新卒の方が、いきなり初日に先輩を怒鳴り散らすなんてことは、めったにありませんよね。
その逆で、先輩や上司の方が気持ちも大きくなりやすいので、高圧的な態度がとりやすい。
さらに厄介なのが、自分が悪いことをしているとは微塵も思っていない。(ここがすごく問題)
高圧的な言動・態度を、微塵も隠さず出せる人には特徴があります。
- 高い役職を持つ
- 社歴が長い
- 前の会社で高い役職についていた
- 前の方がレベルが高い会社だった
もう少しこれらを簡単にすると、上から下へと見下しやすい心理的状況になっていることが挙げられます。
むしろ「私は人を使ってあたり前の存在だ」「敬われるのが当たり前だ」と、勘違いしている状況でもある。
上のものが下のものをどうしようと文句を言われないと、高をくくっている心理状況なので、当たり前のことなのに高圧的な言動・態度を、暴力だと認識することはありません。(だって当たり前のことをしていると思っているのだから)
その人にとっての普通をしているだけなので、悪びれることは一切ありません。
実は高圧的な言動・態度をとるのには理由がある
あなた自身、毎日?たびたび?たまに?は分かりませんが、周りに誰かしら高圧的な人がいるからこそ、今悩んでいると思います。
いつも理不尽に怒られたり、命令ばかりされていると、ほんと気持ちはマイナスへ真っ逆さまですし、会社にも行きたいくない、早く辞めたいと毎日思うようにもなっているかもしれません。
不安な毎日ばかりを過ごしているかもしれませんが、高圧的な人がなぜ高圧的な言動・態度をとってしまうのか少し考えてみたいと思います。
高圧的な人の心理状況を深く考えてみる
怒るって何でしょうか?怒りにも種類があって、
- 不安だからこそ不安をかき消すために怒る
- 期待していたのに裏切られて怒る
- 心の余裕がなさすぎてすぐに感情が暴発(怒りになる)
まだまだありますが、高圧的な言動・態度をとる人の多くは、心の不安がトリガーになっていると思います。
相手になめられないように怒気を含めて話す
→内心不安だからこそ先に先制攻撃してしまう
みんなヘこへこした態度だと気分がいい
→内心不安だからこそ従わせようとする
じっくり考えられなくなり感情がすぐ表に出てしまう
→不安が溜まり過ぎてどうしようもない
何が言いたいかと言えば、自分の心の平穏を保つために、相手を先に傷つけようとしてしまっている、ということ。
高圧的な言動・態度をとる人は、自分が傷つかないように、自分を守るための防衛反応だとも言えます。
心が弱い、または弱くなっているからこその今の状況。
どんな不安が増えやすいのか?
誰だって生きていれば、壁にぶつかったりうまくいかないことが発生しますよね。
どんなに優秀な人でも、恵まれていると思う人でも、不安を持たないことなんてありえない。(たぶん…)
仕事で不安が増えている人の状況
・高すぎる目標を与えられている
・仕事量が多すぎて終わらない
・職場の人間関係が悪い
プライベートで不安が増えている人の状況
・家族の病気
・恋人との不仲
・ご近所づきあいが悪い
各々、いろんな不安はあると思いますが、気持ちの余裕が無くなる状況が多くなっているのが原因。
誰だって、気持ちの余裕がなければ、ちょっとした刺激で心・感情は暴発してしまいます。
その不安を消すために、そのエネルギーを高圧的な言動・態度へと変換させて出してしまっている。
どうすれば高圧的な言動・態度をとる人を対処できるのか
高圧的な人は、自分自身を安心させるために、あなたよりも先に感情をぶつけることで主導権を握り、安心したいだけ。
そこに付き合っていては、こちらの身が持たないですし、そんな無駄なことに労力をかけるのも嫌ですよね。
だからこそ、あなたの平穏を作り出すために、いくつかの高圧的な人を対処する方法を知っておくのがオススメです。
対処法1:直接対応しない
一番の方法は、あなた自身が直接対応しない、高圧的な人とのコミュニケーション経路の中に、入っていかないことが大事です。
もし、何とかしていい関係を作りたいと思っているなら別ですが、その時間すらムダだと感じているなら、第三者を間にいれて仲介者を作りましょう。
高圧的な人は、自分が弱いと思っている人には強気にでて、そうでないと萎縮する傾向もあります。
そのため、高圧的な人よりも上の人を間にいれて、緩衝材になってもらう。
例:上司や他部署の偉い人を巻き込む、または社歴が長くて頼りになる人を見つける
対処法2:感謝を伝えること
高圧的な人だけど、根は優しかったり、常日頃高圧的ではない人に対して有効なのが、感謝を伝えること。
たとえば正論が好きだったり、自分の非を認めるのが苦手な人は、自分が間違えることを怖がっています。
だからこそ不安を隠そうと高圧的な人に成り下がってしまうのですが、その不安を取り除けるコミュニケーションとして、必ず感謝を相手に伝える。
これだけでも相手の不安が和らいで、あなたに対して高圧的な言動・態度を控えてくるため、すぐに転職・転社・社内異動ができず長期的に付き合わないといけない場合は、オススメの方法。
例:どんな小さいことでも感謝を伝えて相手の不安を小さくしていく
対処法3:相手にしないこと
どうしても高圧的な人に対して、一切関わりたくないと思っているなら、もう究極的な方法として、相手にしないことが求められます。
相手にするからこそ、相手はあなたの反応を見て安心し、さらに高圧的な言動・態度を繰り返す。
それならば、その反応を見せなければいいのです。
たとえば上司・部下の関係で、上司側が高圧者であれば、相手にしないのはそもそも難しいと思うので、そこはあなたの精神・肉体を傷つける可能性があるため、転社・転職・社内異動を目指して相手にしないことがよいかもしれません。
高圧者の不安を、あなたが代わりに取り除くような立場になっていると、ずっとそれが続いてしまうため、離れてしまうのが健全的に過ごせることに繋がっていきます。
例:無視を決め込む、部署移動、転社、転職などで離れて相手にしない
高圧的な人と関わりたくない方へ
高圧的な言動・態度の原因は、全て不安によって発生しています。
そのため、相手を不安にさせないこと、和らげることが重要ですが、それをあなたが肩代わりしてあげるのは違う。
どうしても接触があるなら、仲介者を入れたり感謝による不安減らしが有効ですが、一切その人と関わりたくないなら、あなた自身が離れていくのが賢明かもしれません。
あなたにとって、本当に必要な人であればいいですが、そうでないならその人のために何かをするなんて人生で無駄な時間を過ごしているのと一緒になります。
上司が解決してくれない、会社がなにも対応してくれないのであれば、その会社には未来はないため、転社・転職を検討するのもオススメです。