「なんか違うんだよね…」と、上司の行動・言動が気になり始めているのであれば、あなたは上司と合わない問題が発生している場合も。
そのままの状態を放置していると、何気ない一言でも、ちょっとした行動だとしても、そのすべてにイライラを感じるようになるかもしれません。
完全なストレスフリーを目指すのは難しいものの、そこに近しい状態にはできるため、その方法をまとめてみました。
上司と合わないと思っていても、無理する必要はないので、あなたなりの対処で働きやすい職場にしていくのもオススメです。著者:osugi
上司と合わないとは?
上司が言っていることを理解できなかったり、なぜそんなことをしているのか分からないと「なんか合わないな」と感じてしまうことも多いですよね。
この”合わない”とは、人それぞれのかなり感覚的なものなので、たとえばあなたはダメでも周りの人は大丈夫な場合もある。
しかし「周りが大丈夫なら自分は我慢しなきゃ」と思っていると、窮屈で働きにくい職場・人間関係にも発展してしまうため、合わない問題が起きていたら改善していくのがストレスフリーな職場を手に入れる第一歩。
まず”合わない”とは、一体何なのかを一度見える化してみましょう。
合わないと思っていることは?
「上司と合わない」と感じているポイントは色々あると思いますが、まだなんとなくで思っているかもしれませんね。
そのなんとなくが今後、どんどん気づかないうち重荷になっていく可能性もあるので、このタイミングでもう少し正体を探ってみましょう。
合わない原因
・好みの違い
・価値観の違い
・当たり前の違い
・育ってきた環境の違い
・人生における学びや体験の違い
…etc
他にもあげれば切りがありませんが、そもそも個人ごとまったく違う存在であるため、あなたはすでに合わない状態で上司と出会っています。
しかし、合わないと思う人もいれば、合うと思っている人もいる。
この違いは何なのでしょうか。
上司への信頼度で”合わない”許容度が変わってくる
誰もが合わない部分を持ち、誰もが合う部分も持ち合わせています。
どちらもあるのに、片一方に考えが寄ってしまうのは、合う合わない以外が関係していると考えていいかもしれません。
たとえば、
例)自分はすぐに仕事を片付けたい派だけど上司はゆっくり派
× 上司との間に信頼関係が築けていないと「遅い!」とイライラする
〇 上司のことが分かっているためイライラしない
このように、あなたと上司の思考・行動の違いはあれど、相手を信頼しているからこそ、そこまで感情のボルテージは上がらず、合わないと感じるレベルも低くなる。
その逆で、信頼感がない上司に対しては「自分はこうするのに!」と、自分と上司の違いから不満発生がキッカケとなり、合わないレベルを大きく感じるようになる。
合わない要素そのものではなく、信頼感など感情の度合いによる違いが大きな影響を与えていると言えます。
会社の採用失敗によっても合わないレベルは高まる
あなた・上司の個人的な違いは合わないと感じさせる要素の一つですが、そもそも論があります。
それは会社の採用失敗による上司と合わない問題。
会社は自社が目指す場所、風土などを求職者にアピールして、同じ道を歩める人を採用していきますが、ここに間違いがあったらどうなるでしょうか。
例)お客様のために頑張る会社
あなた:お客様のために頑張りたい人
上司 :お客様なんかどうでもよくて自分のしたい仕事ができればいい
あなたと上司が、今所属している会社に入ったキッカケとして、会社の目指す方向性・風土・環境などに同意したからこそ入っていると思いますが、そもそもその前提が違うのであれば、合わないのも当然です。
同じ方向を目指していたと思っていたのに、前提が違ければ合わないと感じるのは必須。
会社の採用失敗による不都合が、あなたの身に降りかかっている可能性もあることは、考えておかなければいけません。
合わない上司の特徴は?
上司と合わない場合、まじめなあなたは「自分が悪いのかな?」と、他責にせず自責で考えてしまうことも多いかもしれませんね。
そう思っていると、ストレスが限界に近づいて、うつ病になったり体を壊してしまう場合もあります。
合う合わないは個人ごと違うため判断は難しいものの、こんな上司とは合わないと思いやすいので、まずはそこの確認から行っていくのがオススメ。
自分が大事にしていることを上司は大事にしてくれない
仕事をしていれば、自分が大事に思っている考え方・行動によって選択肢が変わっていきますよね。
あなた「お客様が不安に思っているから早めに回答をしたい」と思っていても、上司確認をしないと返答ができない。
それなのに上司からの返答・回答がぜんぜん来ずにお客様を待たせてしまっていると、自分がしたいことを阻害されてマイナス感情を生んでいきます。
業務の多くは、自分がしたいこと・大事にしたいことを基本にして行われていきますが、上司があなたの感情や仕事観を大事にしてくれないと「合わない」と思いやすくなります。
相談や進言しても対処してくれない
仕事の基本は報告・連絡・相談のホウレンソウや、確認・連絡・報告のカクレンボウなどありますが、何を言っても上司が対処してくれない場合もあります。
上司が忙しいのは、分かっていたとしても、部下からの相談やSOSを無視することは、職務怠慢と言える。
だんだんと、上司への信頼がなくなり、そもそも相談すらもしなくなっていきます。
信頼関係が壊れた相手に「合う」「合わない」の二択はなく、「合わない」の一択になります。
無理難題を押し付けて上司自身は楽をしている
あなた自身は毎日残業やら細かい作業やらが多く忙しいのですが、その反対で上司は毎日定時ですぐ返ったり、上司自身の仕事をあなたに押し付けて楽をしようとしている。
確かに業務過多になりやすい上司は、仕事を部下に分配して多くをこなしていくことも求められますが、自分が楽をすることが目的になった仕事の分配は間違っていますよね。
それだけでなく、難しい依頼なのに短納期で求められたり、到底到達できなそうな目標を求められたり、無理難題を躊躇なく言ってくる。
上司都合の発言・行動ばかりが目立つ場合、そもそも信頼関係が築けないので「合わない」と誰もが思います。
会社のルールを守っていない
会社の多くは、一人ではなく複数人、または大勢が在籍しているため、バラバラにならないためにある一定のルールが定められています。
そのルールをある程度守ることで、規律が生まれて判断軸にも迷わなくなるため、働きやすさへ変わっていくのですが、上司自身が会社のルールを無視した行動を続けている場合、信頼感はかぎりなく失われていく。
たとえば、外出するときは報告を出すのがルールなのに上司だけが守らなかったり、自分は何をしてもいいと思っている。
あなたが守って上司が守らない状況であれば、人としての信頼性は皆無であり、「合わない」と思われて当然です。
自分の考えを曲げたりしない(間違えも認めない)
仕事をしていればみんな、自分がミスをしたり間違いを発生させることを怖がります。
しかし、ミスやトラブルは誰だって起こす可能性があり、発生したあとに反省し、その失敗をどう活かしてチャンスに変えるのかが重要。
それなのにプライドが高い、または役職に傷がつくのを恐れている上司は、自分の考えを曲げることはせず、間違えたとしても認めません。
融通がきかないのはもちろん、反省することを忘れている上司とは「合わない」と思うのが当然ですよね。
あなたが思いやすい「合わない」上司とは
合わないと思う上司にはいくつか共通点があり、
- あなたが大事にしていることを理解してくれない
- あなたや会社が守っているルールから違反している
- 素直ではない
これらを合わせて信頼性を感じられない上司には、「合わない」と思いやすくなります。
仕事の進め方が合わなかったり、理不尽なことを言ってきたり、あなたの話を聞いてくれなかったり、合わないと思わせる言動・行動は色々あるものの、結局はあなたを理解しようとしてくれない、上司のその姿勢が合わないと思わせている。
結構シンプルに考えると、合わない原因は一つだけだったりします。
合わない上司にしてはいけないこと
合わないと思っても、反発すれば火に油を注いで、もっと炎上してしまう可能性も考えられます。
せっかく手に入れた職場で働きづらくなったら、まためんどくさい転職・転社活動が待っています…。
合わなかったとしても、上司にしてはいけないことをまとめてみました。
嫌味を織り交ぜて会話をする
上司に対する不満があると、あからさまな行動に出てしまう方もいれば、日ごろのコミュニケーションの中で出てしまう方もいます。
それもそのはず、自分から捻り出される言葉とは、自分の感情フィルターを通って出されるものなので、上司に対して嫌な気持ちを抱えていれば、そのフィルターを通してマイナス感情を含みやすくなる。
嫌味や悲しみが言葉になって出ることで、上司が受け取った場合に責められていると感じ、過剰な防衛反応に発展してしまう場合も。
たとえばメール・チャットなどであれば、送る前に文面を振り返って調整できますので、感情のまま送るのではなく、一旦文章を寝かせる、または一呼吸おいてから見直して、マイナス感情が入っていないかを確かめてみる。
嫌味を出せば嫌味で返ってくることは必須なので、気を付けたいポイントです。
「やってください」と強気で発言する
連絡をすぐ返してこない上司、連絡そのものを返してこない上司、そもそも対応すらしてくれない上司、さまざまなタイプがいます。
辛抱を切らして「やってください!」「いつまでにしてくれますか?」など、だんだんとボルテージが上がって感情が言葉に含まれていく。
たしかに上司が仕事をしてくれない人であれば、イライラやストレスを溜めやすいですが、上司自身も何かの事情があって動けていない可能性も。
まずは上司の状況を理解することから始めてみるのもオススメです。
感情でぶつければ感情で返ってきて、さらにややこしい事態にもなるため、上司の状況理解はとても大事なコミュニケーションの一つ。(あなたを守るために)
長文で抗議する
何を言っても聞いてくれなかったり、長年のうっぷんが溜まっていると、どうしても溜めこみ切れなくなって長文で抗議してしまう場合も。
長文で意見を言うことには否定的でないものの、その中に上司を批判するようなことが多い場合は、送るのを少し考えなくてはいけません。
たとえば上司の仕事が遅い、何もしてくれないとしても、否定を含んだ抗議文は、上司とあなたとの溝をさらに深くするだけです。
理詰めする
あなたが正解で上司が間違っている場合、正論や理詰めで上司を問い詰めようとしてしまうこともあります。
「以前こういってたのにやってくれていません。」
「約束したことが守られていません。」
「この方法だともっと効率いいのになぜしてくれないのでしょうか。」
人はだれしも、自分の正しさを証明したいと思うので、正しさを証明するために理論的な情報をたくさん伝えて、優位に立とうとしてしまうこともある。
上司にもプライドがあるので、いきなり部下から理詰めされれば拒否反応が出て、それがあなたと上司の関係をさらに壊していく場合もある。
価値観の強要
趣味嗜好や大事にしていことはお互い違うので、どうしたって仕事の進め方・考え方・やり方などが合わない状況は出てきます。
そんな時、どうしても自分の主張を崩せない方は、自分自身の価値観に沿って仕事がしたいと、同じ価値観を強要してしまうことも。
「このやり方の方が絶対に良い!」と思っていても、もしかしたら違う視点で考えれば違うやり方の方がよかったり、前提や情報が足りなくて間違っている場合もあります。
価値観は仕事をする上で大事なポイントではあるものの、絶対にそれが正しいとは言えない状況もあるので、どんな時も上司へ強要することは避けておきましょう。
合わない上司との付き合い方(対処)
合わなと感じたら、そこからもう心のシャッターが下りてしまって「完全に無理」となってしまう。
そうならない方もいますが、合わない人とはたとえ仕事であっても付き合っていきたくはないですよね。
一緒に働きたくないけど、そうせざるえない状況の場合は、合わない上司との付き合い方を変えるのがオススメです。
間に別の誰かを入れる
直属の上司であれば、あなた自身が上司と直接コミュニケーションをとっていかないと難しいのですが、1対1ではなく誰かほかを入れた1対複数にすることで、ストレス緩和ができます。
× 上司対あなた
〇 上司対あなた+他メンバー
個人面談などがあれば、1対1になることはしかたありませんが、その他の会議やら相談事項などがあれば間に誰かを入れることがよいかもしれません。
メールやチャットであれば、グループチャットやCCに別の人がいる状態で会話ができるので、なるべく1対1の環境にならないようにしましょう。
上司の上司を味方につける
上司との相性が最悪、または上司との会話が成立しないような状況であれば、そこを無理して進めていくとよけいなトラブルなどが発生する可能性も捨てきれません。
そのため、上司の上司へ状況を説明して味方につけておく。
たとえば直属の上司が理不尽なことを言ってきたり、よくわからないことをお願いしてきた場合は、上司の上司へ一旦相談して回答を求めて「〇〇さんはこういってましたよ」と、上司よりも上の役職者からの鶴の一声を出して予防するのもオススメ。
合わない上司が完全にダメになったら
苦手・嫌いではあるものの、うまく付き合っていた上司でも、日々のストレスが限界突破すれば、もう完全に「この人とはもう無理!」となる瞬間がくるかもしれません。
もし、社内異動できれば異動願いを出し、それがむりなら上司の交代を待つしかありませんが、社内人事が頻繁になくて固定の場合は、その希望もなくなってしまう。
心を病んでまで仕事を続けるよりも、退職せずとも自分のペースで働ける環境がいい場合もあるため、そんな時は転社・転職を考えてもいいタイミングだと思います。
いきなりことを起こすのは大変ですが、まずはあなた自身が転職市場の中でどのくらいのレベル感なのか調べてみると、今の職場に固執するような考え方が捨てられて、身軽になって動きやすくなります。