マッチングサービスを成長させるには?運用体系を図式化

  • 更新 | 2020.03.28 公開

マッチングサービスの運用で目指したい『成長モデル』を図式化してみました。

どんなにプロダクト(もしくはサービス)のビジネスモデルが秀逸でも、今後伸び盛りの成長市馬だったとしても、日々の運営を疎かにすることはできませんよね。

特にマッチングサービスの肝は『運用』だと思っており、いかにして安定性を担保しながら、継続的な成長をさせていくか。

部分的な最適化も必要ですが、点で考えるのではなく、全体を見通して線で考えるとよく言われますが、さらにその線を始点に戻して円にする大事さを日々感じています。

私が3年以上、社内ベンチャーとして立ち上げたマッチングサービスの運用での気づきを残しておこうと思います。

この情報が、あなたのお役に立てれば嬉しいです。

マッチングサービスの運用体系を図式化

引っ越し業者、車買取、恋愛アプリ、副業、デザイン、エンジニア、民泊、クラウドファンディングなどたくさんの業界で、マッチングサービスが展開されています。

例えば、フリマアプリであるメルカリさんも、ユーザーさんとユーザーさんをマッチングさせているので、マッチングサービスと言えるかもしれません。

「マッチングサービス」という名称は使いましたが、正直ほとんどのビジネスが、誰かと誰かを繋げる、自社と誰かを繋げる、マッチングをビジネスの基本にしています。

そのため、ビジネスを始めるなら、マッチングを軸にした内容にすると考えやすいと思いますが、ビジネスを展開していくなら運用が必要となる。

運用の仕方はビジネスモデル・業種・ターゲットユーザーさんだけでなく、運営スタッフや運営会社の方針によっても大きく変わります。

1つも同じ運用の仕方はないですが、目安にできる運用の仕方を図式化してみました。

私が携わっているリフォーム系のマッチングサービスの図で説明します。

マッチングサービスの運用体系を図式化

これは、マッチングサービスの運用全体を図式化したイラストで、大事な4つの軸があります。

  • ① スポット軸
  • ② ストック軸
  • ③ サービス品質軸
  • ④ フィードバック軸

それぞれを詳しく見ていきたいと思います。

① スポット軸

マッチングサービスの運用体系を図式化:スポット軸

ビジネスにおけるスポットとは、単月の利益に関わること。

変動性があり毎月同じではなく、先月は売り上げが低いけど、今月は売り上げが高い、このようなことが普通に起こるのがスポットです。

売上や利益など、直接的なお金だけでなく、マッチングサービスにおけるスポットには、

項目詳細
売上売り上げがいくら上がるか
利益売り上げから販管費などを引いて利益はどのくらいか
広告費広告費はどのくらい使っているか
人件費人件費がどのくらいかかっているか
集客グーグルアナリティクスやSNSの数値
依頼ユーザーの満足度サービスを受けてくれたユーザーさんの満足度の数値
運営スタッフの満足度サービスを運営しているスタッフの満足度の数値
登録ユーザーの満足度マッチング相手となるユーザーさんの満足度の数値

このようにたくさんの情報がスポットに関わってきます。

どれも大事な情報であり、サービス運営の根幹でもあるので、スポット軸の情報はできるだけ取得できるようにするのがオススメです。

② ストック軸

マッチングサービスの運用体系を図式化:ストック軸

ビジネスにおけるストックとは、継続的に得られる利益のこと。

今の世の中だと、月額制(サブスクリプション)のサービスが多いのですが、毎月固定で入ってくるお金がストックです。

固定で入ってくるお金……もう、このお金がすごくありがたいのなんのって…。

なぜならスポットは、社会情勢やライバルの増加などが関与して、正直いつ落ち込むか分かりませんし、集客力を毎月高め続けていかないといけないので、かなり辛い…。

この辛さを他の言葉で例えると、止まると終わってしまう自転車操業のような状態です。

しかし、スポットで面(範囲)を広くして、ストックで奥行きを出していくと、安定した事業が作れていきます。

完全なストック型のサービスなら別ですが、私の携わっているマッチングサービスは、スポットとストックの両方から利益を得ており、スポットがあるからこそストックが稼げる状態。

逆を言えば、スポットを高めることができれば、ストックも増えていくので、そういった意味でも両方を大切にしながら運営をしていく必要があります。

③ サービス品質軸

マッチングサービスの運用体系を図式化:サービス品質軸

サービス品質とは、ユーザーさんが体験するサービスの体験価値を表していく指標。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とも呼ばれますが、ユーザーさんとサービスが関わる全ての接点(タッチポイント)の向上が大切だと思います。

ユーザーさんの体験価値を、一連の流れで追っていき、どのポイントで満足度が下がっているのか。

部分的な満足度の計測では、下がっている・上がっている事象が発生している前後の出来事が分かりません。

例えば、書いてある記事(コンテンツ)の内容が良くて相談してみたけど、オペレーターの対応はいまいち、紹介してもらった企業は満足のいく内容だった場合、

  • 入り口:満足度80%
  • 対応 :満足度40%
  • 紹介 :満足度95%

もし、スタッフさんの対応の数値が悪ければ、スタッフさんの対応品質を課題として、改善する流れになりますが、入り口の記事の内容の満足度が高い場合、記事を見たときに受けた印象や信頼が、スタッフさんの方で体現できていない場合もあります。

スタッフさんの対応をむやみに改善するのではなく、その前後の事象も加味した、問題への気づきが得られることが大事。

多くの企業がNPS(ネット・プロモーター・スコア)という顧客満足の測定を行なっていますが、このような仕組みを導入することで、一連の流れの中で、澱んでいる流れが悪くなっている部分が分かりやすくなります。

また、その情報をサービスに関わる全スタッフが確認できることで、問題の気づきや、改善スピードも早くなるため、サービス品質の流れを分かりやすく視覚化することが大切だと思います。

④ フィードバック軸

マッチングサービスの運用体系を図式化:フィードバック軸

この図を見てもらうと、サービスは全部が連動していることが分かるのですが、日々運営しているスタッフさんは、部分的なお仕事の意識が強く、全体的に俯瞰して見れる人はほぼいない。

特にお仕事が分業になっている場合は、尚更です。

例えば、社員さん、派遣さん、パートさん、バイトさんのように、職種や権限が分かれているため、全体の情報を知らなくても済んでします。

しかし、マッチングサービスの立ち上げや、まだ運営してまもない頃は、一人一人が自分ごとでサービスに関わらなければ成長していかない。

「新規事業やるぞ!」「新しいビジネスを立てるんだ!」と、熱量がある人もいれば、「まぁこれだけできればいいかな」と単純に自分のできることだけをやる人もいる。

事業を自分事化できるのが6割、残り4割は他人事か中立ぐらいな割合が多いと思うのですが、その4割の人も事業を自分事化できると、もっとよくなりますよね。

そのために、部分的な関わりではなく、自分がどの位置を頑張っていて、そこでは何が影響しているのか、全体を通して自分の関わりを確認することが重要なのかなと。

新しいことをしていると、ついつい売り上げや利益ばかりに目がいきがちですが、サービス全体を通しての関わりを、可視化できる状態にしておくのが大切だと気づきました。

だからこそ、最終的なデータを集めて、それをリアルタイムでフィードバックし続ける。

データは過去のことなので、過去のことだからこそ、未来に活かすにはリアルタイムでの分析が必要です。

例えば、半年間のデータを分析して、今に活かそうとしても、何かしらの傾向は分かるかもしれませんが、常に移り変わるユーザーさんの状況の変化には気づきづらく、結果的にビジネスチャンスを逃すことだってある。

データは過去のことであり、ただの情報に過ぎないので、それをどう活用して活かすかが最大のポイントだと思います。

また、データだけを確認する人は、自分の都合のいいデータのみを抽出してしまう場合もあるため、データを分析する人は一連のサービスの流れが分かり、データに対してデータ以外の視点から分析する知識も必要。

サービスに一番詳しい人こそ、データを分析し、フィードバックを行なって、改善し続ける人材になるのがオススメです。

最後に…。

マッチングサービスは、ユーザーさんの想いに応え続けるやりがいのあるお仕事だと思います。

集客・顧客折衝などを通してユーザーさんと関わり、その結果をフィードバックしながら改善し続ける。

全てが密接に繋がっている面白い仕事です。

関わる人みんながマッチングサービスの運用において大事な存在なので、そういった思想でチーム作りをしていくと、本当に楽しいと思います。

この情報を通して、あなたにもマッチングサービスの楽しさに、気づいてもらえると嬉しいです。

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